取引事例③経済状況が厳しくなったご夫婦のマンションを任意売却

2022-08-16

任意売却

相談の内容

ご相談者様方々は、複数の消費者金融から借入しながら厳しい状況で生活をしている中、

① 税金等の滞納により役所から差押を受ける。
② 更に住宅ローンの支払いも滞納したため金融機関からも自宅マンションの差押えを受け、競売手続きに着手する旨の通告まで受ける。

こんな状態の中でも、役所と金融機関への滞納金を完済し、消費者金融の債務も可能な限り減らし、生活を立て直すには、自宅マンションを売却するしかないのかというご相談でした。

当事務所の作業

まず最初に、当事務所が、ご相談者様方々よりご相談を受けた時点では、既に金融機関が競売手続きに着手する旨を通告しており、任売活動を行うためにはかなり短い時間でしたが取り急ぎ、以下の作業を行いました。


  • 売却することが最善かどうか検討するため、マンションの物件査定を行い、概算売却価格を算出し、差押えを解除することが可能なのかを検討しました。
  • マンションの内部状態を確認した結果、ご相談者様方々の経済的な状況からもリフォーム資金を用意することは極めて難しいため、ご相談者様方々に対する全ての契約不適合責任を免責のうえ、現況有姿のままの状態で購入してくれる買主を探す必要があると判断しました。
  • 売却ができたところで、売却代金から住宅ローンを完済し、滞納していた税金を支払うことができるか、不動産についた抵当権及び差押えは解除できるか(これらが解除できないと、基本的に不動産の売却はできません)、当該マンションから新たな部屋へ引っ越しをすることも、消費者金融への返済など、生活を立て直すことがきるかどうか丁寧にシミュレーションを行いました。

当事務所の基本的な考え

単にマンションを売るだけなら何等の困難ではありません。しかし、ご相談者様方々の要望は「マンションを売却してでも債務を減らし、生活を立て直したい」とのことでしたので、売却しただけで、債務が全く減らないのであれば、ご満足していただけないと思い、役所および住宅ローンの債権者である銀行とも差押え解除についての打ち合わせを度重ねながら、その都度、売却シミュレーションを行い、具体的な進め方と道筋をたてた上で、なるべく早く任意売却することが最善という結論に至りました。

もし、ご相談者様方々が、今回の任意売却に踏み切らず、競売を執行されていたら、おそらく今回の任意売却価格よりも、ずっと低い売却価格になっていたと思われます。そうするとご相談者様方々の要望された生活の立て直しは難しかったのではと思料いたします。

任意売却活動について

今回は、ご相談者様方々の契約不適合責任を全て免責のうえ、現況のまま売却することがご相談者様方々にとって最善と考え、買主が、ご相談者様方々の希望する売却条件を全て容認していただけると思われる複数の不動産業者に物件を紹介のうえ検討して頂きました。

当事務所では、その中でもっとも高く買ってくれる業者様を見つけだし、買主様が決まったタイミングで、ご相談者様方々の引越し先の部屋探し(この先も支払いに無理のない家賃で)、引越し業者の手配、役所とは税金支払いと差押え解除の段取り、銀行との段取りなど、契約締結から決済引渡しに向けて順調に動き出しました。

ご相談者様方々は、延滞金利息の支払い等も勘案し、売買契約締結から決済・引渡しまでの期間を可能な限り最短とすることを望み、買主様からお支払い頂いた手付金を、引っ越し先の初期費用や税金と滞納税金の支払に充当し完済したので、役所も差押えを速やかに解除して頂いたため、その後、残金決済・引渡しを行い、無事に住宅ローンの完済と同日、抵当権抹消登記と所有権移転登記を当事務所で行いました。

最後に

当然のことですが、ご相談者様方々も含めた一般の方々にとって、差押え解除の話や任意売却といったことは馴染みのないお話です。
今回の任意売却で、ご相談者様方々に動いていただいたことは、売買契約の締結及び決済・引渡時の出席ならびに税金の支払いに役所へ行っていただいたくらいでした。
不安な状況にいらっしゃるご相談者様方々が、なるべく安心していただけるよう頻繁に進捗状況報告を行い情報共有することを怠りませんでした。

今回は、迅速に手続きを進める必要がありましたので、かなりタイトなスケジュールではありましたが、だからといって雑になることなく、弊社の強みが遺憾なく発揮できたと自負しております。
ご相談者様方々も今回の任意売却には、ご安心された様子で、これから新境地で生活を立て直し、手元に残った売却残金で、消費者金融への返済を済ませていただくだけとなりました。

\お気軽にご相談ください!/

売却査定

お問い合わせ